MTシステム問答・基礎編⑤

そうか。じゃあ、5という数字が他の文字と異なるところという意味か。5という文字が他の文字にない特質というか、性質が分ればいいわけだ。

そうですね。それこそが「5としての共通する性質」と言えます。試しに、さきほどの5という文字を書いて、石の有りなしの変化の数や、石の数をそれぞれに数えます。そうすると、以下のような集計表ができます。

5

 

 

 

 

分ったような分らないような。

あなたが書いた5はとてもきれいな5ですが、他にもかけますね。たとえば以下のような5です。そして、同じように変化の数と石の数を表にします。

5

 

 

 

 

これも5でいいのかい?さっきの5よりだいぶ格好悪いけど。

人間はこの字を当たり前に5と読みますよね。人間の判断をコンピュータに置き換えるわけですから、とにかく5と読めればいいのです。

さきほどのきれいな5とは、変化の箇所や石の数が違うけど・・・

もちろん、形が違いますからそこも違ってきます。しかし、共通する性質も分るでしょう。たとえば一番上の行の石の数は4か5であって、決して1ではありません。

たしかに。ここが1になると、上の横棒がないことになる。

つまり、ここに来る値は5に近い値ということになります。他の箇所もそうです。5行目の石の数は1になるでしょう。崩し方にもよりますが、ほとんどは1になります。それから、値のバランスも5という文字に固有のバランスがあるはずです。

だんだん難しくなってきた。なんだい、そのバランスって?

いえ、全然難しくありません。たとえば一番上の行で考えると、この石の並びは4個とか5個が連続してますね。ということは、変化の箇所は1か2ということになります。もし変化の箇所が3あったとすると、石は連続して置かれていないことを意味します。ですから、一番上の石の置き方が連続した「横棒」であるなら、変化の箇所は1か2で、石の数は4や5という組合せになるということです。
変化の箇所や石の数はお互いに関係を持っているわけです。

お互いに関係か。それがバランスってやつかい?チームワークみたいなもんだな。

そうです。チームワークというのもいい例えです。チームでは個々の力も大切ですが、チームワークすなわちバランスも大切です。

社会勉強しているみたいだな。前も親のしつけが大事とか言ってたね。

    ⑤   

<前へ 次へ>

 

© 2024 アングルトライ株式会社