MTシステム問答・入門編⑥

はい。人間の判断をコンピュータに代行させるんですから、その行く末はロボットに人間とまっとうにお付き合いできる能力を持たせることということになります。 で、話を戻します。普通の売れ方をうまく定義できるかどうかが、コンピュータによい弁当売上予測をさせるために重要な点になります。

平均値でもいいし、店主が「これが普通だ!」と言ったことが外れでなければいいわけだね。

恐らく商売やっていると、それほど長い時間かけなくても、普通の売れ方のうまい定義方法が分ってくるんだと思います。生活がかかってますからね。 それからもう一つ重要なことですが、予想問題は「練習ができる」ということです。

練習?

コンピュータに予想させた場合、予想が当ったかどうかはいずれ分りますね。例えば、明日の売上予想をしたときの結果は、明日の夜になれば分かります。1週間後の予想も同じです。

そうか。答がわかるわけだ。

普通の売れ方をいくつか定義しておいて、それらによる予想を出してみて、結果を比較してみればいいわけです。データは一つですが、コンピュータの計算は何種類でも試すことができます。計算だけですから。

普通の売れ方ね。いろいろ知恵を出すといいことがありそうだ。

うまい売上予測ができれば、売れ残りゼロ、品切れゼロが達成できますから、利益もよくなるし、何よりも食べ物を捨てるムダがなくなります。

さて、「共通の性質」とやらは、何となく分った。じゃあ、文字や癌の画像にしても、あるいは弁当にしても、その共通の性質をどうやってコンピュータに与えるんだ?

コンピュータは計算機械ですから、性質を数値にしなければなりません。

数値か。一番苦手なところだけど、君と話しているうちに恐れは少し薄らいできた。さあ、そろそろ教えてくれ。5という文字に共通する性質を数値にする方法はどうするんだ?

文字を数値化するうまい方法を田口先生は考えました。それは・・・

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