MTシステム問答・入門編③
もう少し「共通する性質」の話をさせてください。
レントゲン写真を見て、癌細胞をうまく見分けることができるお医者さんと、それが未熟なお医者さんとが居ます。
ちょっと待て。文字の次は癌細胞か?
どちらの問題も、人間が目で見て判断できることです。どちらも、画像です。
頭の切り替えが大変だな。でもいいよ。どちらも目で見る問題だね。それで?
癌細胞を見分けるためにお医者さんが行なうトレーニング方法があります。
トレーニングか。どんなやり方?
このトレーニングというのが、田口博士の提案する方法と全く同じなのです。つまり、癌細胞を見つけるためなんだけれども、まずは癌細胞の無いたくさんの画像を見続けるのです。
・・・。ム・・・少し分ってきた。
・・・・・・・
癌細胞の無い画像を見るということは、それが5という文字をじっと見ることに相当することになりそうだ。
・・・・・・・・
癌細胞が無いが故の均質性に注目する。そうだろ!
当り。素晴らしい。
うん、うん。ただ、その後どうするかだ。均質性に注目するのはいいけど、それで本当に癌細胞をうまく見つけられるのかい?
「癌細胞の無い画像に共通する性質」がうまく習得できたとします。すると、共通する性質以外の性質があった場合、癌細胞を持つ画像である可能性が出てきませんか。
なるほど。理屈はそうだ。
理屈はそうなのです。そこが重要なのです。
ただ医者は人間ですから、共通する性質を脳にしみこませています。そうなると、しみこんだ性質を外に引っ張り出さなければ、他の医者に伝授や説明ができません。そうでなければ、他のお医者さんも同じようにじっと見る訓練が必要になります。
うん。